2014年04月30日

「アメージング・スパイダーマン2」を観て~グウェンの父がラストを連想させる

先日公開された「アメージング・スパイダーマン2」を観ました。

前作で亡くなったグウェンの父が亡霊のようにピーターの前に現れます(ここまで見えると病気のようですが)。そのために、ラストは予測できてしまったことは残念でした。終盤にエレクトロとの戦いの場にいるのですから、もう分ってしまいました。重要なキャラクターである恋人グウェンの死はもっと意外性があった方がいいと思いました。

エレクトロのシーンは○です。よくつくったと思います。しかし、その他の敵、ゴブリンは少ししか出ませんし、サイはちょっとしか出えません。3人の強敵と戦うシーンを期待しましたが、一人ずつ倒していくトーナメント方式の戦いで、三つ巴のシーンを期待していたので少々残念でした。

父の死とピーターがスパイダーマンになれた理由はよかったと思いますが、科学者であるピーターの父があれほどの隠れた研究施設を持っていることは理解できません。

バットマンと比べてはいけないかもしれませんが、バットマンは二作目のタイトルが「ダークナイト」でした。2、3作目は今までのバットマンと違うことを連想させましたが、スパイダーマンはそこまでの変化はありませんでした。次回作もつくられるようですが、グウェンの死からどう変わるのかが楽しみです。今作品は道半ば、転換点に着いた程度でしょうか?



  


Posted by まちの大工さん  at 09:00Comments(0)映画の話

2014年04月03日

「白ゆき姫殺人事件」を観て~面白い、中盤とラストの井上の言葉に注目!

先日公開された「白ゆき姫殺人事件」を観ました。
OL殺人事件の犯人が井上演じる目立たない同僚OLとネット上で公開され、そのために井上とその家族、友人を巻き込んでく映画です。Twitterが映画のスクリーンの端に次々に現れ、綾野演じるTV関係者が裏も取らずにツイートしていく、お互いの顔も見たことがない関係で、ネット上に殺人事件の仮想掲示板が書き換えられていく、井上が犯人になっていく現代ネット社会の恐ろしさを描いています。

綾野はカメラで井上の関係者を取材、モザイクを掛けて裏も取っていない犯人井上の事を放映していく、その過程で何と井上の両親も娘がしたと思いこみ、父親はカメラの前であやまる始末、犯人と決まっていないのに誰に何のためにあやまっているのか、このカットもTVで流され、井上は誰も信じられなくなる。

一時間過ぎてやっと井上登場、それまでは井上の周りの人の回想シーンとしてしか登場しない。その登場シーンの言葉「私は私がわらない」は、本人が知らないうちにネット上にもう一人の自分が存在している恐ろしさへのつぶやき。

映画はここから、初めて真実が井上の口から語られる。子供の時から空想好きだった事、いじめられっ子の仲よし、中学、大学、就職してからと今まで井上以後が語ってきた井上を1つずつ否定していく。井上はホテルの便せんに書き終わり首をくくろうとした時、TVから犯人逮捕の放送、我に帰る。

井上真央の演技、その表情がいい、シーンによって上手に分けている。綾野の軽薄なTVディレクターが今の社会を代弁するように演じている。そして、家族(祖母だけは違うが)にまで犯人扱いされた井上の理解者は、引きこもりの同級生だけ、この皮肉な脚本。子供の時に世間から疎外された人が、現在疎外された井上を信じてくれている。

犯人逮捕の後、井上がホテルをどう出たか、その後のシーンはありません。祖母が死に、葬式に故郷に帰ります。親戚、父母の視線、井上の心は同級生が救います。

ラストで綾野は、お詫びの日々、井上の父にも怒鳴られ(よく怒鳴れるなと思いますが)、歩いている時に、車が急停車。出てきた井上に「きっといい事がありますよ」と言われ、「初めてあった人に…。」と話す綾野、そうこの映画で、散々ネットに書きこまれた井上はここで初めて綾野に会う、しかし、二人ともお互いが誰かわからない。

映画の中盤で登場する井上の暗い顔とつぶやき、ラストの綾野の前で明るい顔とつぶやきが印象に残る映画でした。井上と綾野はネット上の関係、お互いを知らないままエンドロール。二時間退屈しない映画でした。うまくTwitterを画面に取り込み、面白い映像となっています。もう一つ、少女時代の井上が同級生と想像の世界に入るシーンがあります。水彩画の中に入るような面白いシーンでした。
 パンフレットはスマホに似せて◎です。
shirayuki


  


Posted by まちの大工さん  at 09:00Comments(0)映画の話

2014年04月02日

「ローンサバイバー」を観て~凄い!

先日公開された「ローンサバイバー」を観ました。アフガニスタンで実際にあったレッドウイング作戦で4人の兵士が羊飼いを逃がしたために200人のタリバン兵に囲まれてそこから脱出するという映画です。
エンドロールに実際の兵士の姿が映されます。配役が良く似ていました。

初めは明るい音楽で、基地内の兵士の生活が流れます。1時間が過ぎた頃、200人の兵士に囲まれ脱出劇が始まります。その映像がすごい!木立の中での銃撃戦は本当にすごい!ポスターに「プライベート・ライアン」以来と書いてありましたが、ドキュメンタリー調の映像は◎でした。

二度切り立ったような崖を転げというより飛び落ちます。そのシーンも凄い。戦闘で3人は死んでしまいます。まーく・ウォルバーグ演じるマーカスだけが崖の下に隠れ夜を明かします。翌日、逃げる途中で村人が現れます。そして、村に連れて行かれどうなるのかと思いましたが、村人がタリバンと戦うのです。その理由は、ラストでテロップとして流されます。
「パッシュトゥーン」の掟=追われてきたものは、犠牲を払っても守り抜く 

どうやってただ一人生き残ったか?ラストの意外性、しかもこれが事実、見て損はない映画でした。

ローン


  


Posted by まちの大工さん  at 09:00Comments(0)映画の話