2012年04月24日

「ももへの手紙」を観て

「ももへの手紙」を観に行きました。

六年生の少女ももが、父の死、残された手紙、瀬戸内海の小島への引越、その島で起きるひと夏の物語です。父の死の前日のこと、島の生活、母との確執、いつ橋の上から川に飛び込むかが交互に語られます。

晴天の日の三つの水滴から始まり、水滴、水、雨がカギとなります。
他の人(但し、陽太の妹には見える)には見えない三人の妖怪をももは見ることができる。
三人の妖怪にはある使命があります。

島にきたももには、はじめは話をする人がいません。それが、妖怪と付き合ううちに、次第に話をする人が増えていきます。おじ、おば、郵便配達の幸市、陽太、他の子供たち。少女の成長物語となっています。

映像は、夏を意識してか昼間のシーンは少し暑さでぼやけた映像、ももの家や夜のシーンになるとよりシャープな映像になっています。水の映像は素晴らしいです。冒頭の水滴、雨、台風のシーン、極めつけは妖怪トンネルで台風を防ぐシーンです。

妖怪がもものそばにいる時間は限られています。その理由がいい。人はどんなことでも時間が経つとだんだん忘れていく、それは起きたことを人が受け入れるまでの時間、映画ではその時間が妖怪の時間なのです。

そして、最後に藁舟に乗った手紙が届けられます。手紙はももにしか読めない。でも、その時のももの母は、ももにしか見えないことを疑わない、母親も成長するラストです。

妖怪が自給自足なこと、手形を取られてももの言いなりになること、最後にももを助けるか助けないかを与えられた条件の中で妖怪が考えることなど、私たちが生活する時にも守らないといけないことがあるように映画の中にも守らないといけないことがあります。

生きていくにはルールがある、その中でどう生きるか、何をするかがが人だけでなく妖怪にも課せられます。妖怪が恐ろしくもなく、食べることに一生懸命な姿は笑えます。

老若男女、年齢に関係なく楽しめる映画です。

郵便局の幸市はなんとなくユースケサンタマリアに似ています。ももの声は以前TVの番組で草彅剛の娘役だった凛です。


  


Posted by まちの大工さん  at 17:27Comments(0)映画の話

2012年04月23日

「首都直下型地震」の記事から

4月19日の新聞に首都直下型地震の記事がありました。
想定死者が9700人、2006年に発表された6400人の1.5倍、対策を急がないといけないという記事です。

19日の新聞の記事には、東京に被害が出ると日本に限らず世界に影響が出ることが書かれていますが、それほど心配なら、首都機能を移転すべきと思います。

日本のように、政治と経済の中心が一つの都市にあることが問題だと思うのですが、官僚依存の政権では、首都機能移転は記事にもならないようです。地震が来て困るのなら、地震が来ても困らない方法を考えるべきですが、記事を見る限り、現状を維持しつつ対処する、何も変わらないということだと思います。

東京に甚大な被害がでると言うのなら、東京を離れることを考えるべきではないでしょうか?昨年の東北の地震の後、首都機能移転の話題がありましたが、今回はありませんでした。

今年の冬に、東京都を中心に雪が降り、交通機能がマヒしている報道を、NHKも民間放送も朝のニュースで10分近く放映していました。どこの放送局も同じなのでした。

東京で雪が降り、交通がマヒして困るのは、東京に用事がある人だけです。他の人には関係ありません。政治も経済も東京中心のためメデイアも東京中心にしか考えられないのでしょうか?

福島原発の事故の時に、日本に来る外国の人が減りました。週刊誌か何かに書いてありましたが、東京しか都市名を知られていない、東京からしか情報が出ないので、外国では日本中が原発の被害に遭っていると思われているという記事でした。

首都で地震があっても、日本は大丈夫と外国の人に来てもらうためにも、首都機能を分散するべきでだと思います。インターネットなど情報は文章だけでなく映像も簡単に送ることができます。東京が中心でないといけないと考えている人は東京の人だけではないでしょうか。


  


Posted by まちの大工さん  at 14:22Comments(0)雑誌、新聞などの話

2012年04月16日

「バトルシップ」を観て

「バトルシップ」を観に行きました。

これから観る方は、エンドロールになっても帰らないように、上映中はかなり席が埋まっていましたが、最後までいた方は1割ぐらいでした。映画のラストシーンは、下の絵です。ハッピーエンドではありません。

エイリアンが襲ってくる映画ですが、冒頭は青春映画です。30分ぐらいは、いつになったら、エイリアンが出てくるのかと思いますが、出てきてからはジェットコースターのように、アッと言う間の残り1.5時間です。

エイリアンの宇宙船のかたちや武器は面白く、戦闘が始まるとすぐにイージス艦2隻は沈没、1隻のイージス艦に地球の未来が託され、エイリアンとの戦いになります。

エイリアンによって通信ができない、レーダーにエイリアンの宇宙船は探知できない、事の発端も電波など、電波や通信に関することが映画の横線になっていきます。

残されたイージス艦とエイリアンの宇宙船との戦いと同時に、戦争で両足を失ったミックとサムの山の中での戦闘が描かれます。この戦闘にも通信が深く関っています。海と山の両方で戦闘が行われます。

エイリアンを大砲で打つ、津波ブイの利用、電磁波の穴を使ってサムが通信する、太陽光を利用して宇宙船を攻撃するなどいろいろなアイデアとボードゲームのような戦闘シーン、兄弟愛、友情、恋愛と盛りだくさんの映画です。

バトルシップ=戦艦のタイトルはラストの30分で分ります。

提督のリーアム・ニ―ソンのペンタゴンの上官に言うセリフ
「おまえが副操縦席に座れ。」は、福島原発の吉田所長が、東電本社に対して言った「やってられねえ。」とよく似ています。国に関係なく、現場担当者の意見無視は共通なのでしょうか?

冒頭に「チキンブリトー」という料理が出てきますが、どんな料理かわかりません。最後にまた出てきます。

映画に舞台はハワイでほとんど行われますが、下絵のシーンはスコットランドです。映画の上映時間は130分です。下の絵は続編のためのラストでしょうか?

余分な事は考えず気楽に映画を観るのならもってこいの映画です。

それにしても最近はエンドロールが終わってから、映像が流れる作品が多いなあ。



  


Posted by まちの大工さん  at 15:30Comments(0)映画の話

2012年04月11日

「SPEC 天」を観て

「SPEC 天」を観に行きました。

とにかく、これほど人気があるのかと思うぐらい満席でした。しかも、年齢も千差万別、この映画がこれほど入ると思っていませんでした。

ドラマはTV番組からのつづきです。あまりTVドラマは見ないのですが、加勢亮という役者が映画「それでも僕はやっていない」や「硫黄島からの手紙」の映画の頃から好きでので、TVもほとんど観ていました。先日のTV特別版「SPEC 翔」も観ています。

映画の内容ですが、ハッキリ言って次のつなぎ、なんとなく終わったという感じ、イマイチという感想です。サブタイトルは「天」ですが、起承転結の転と漢字違いとすれば、本当に「転」なのかと思う内容。

一番残念なことは、浅野と伊藤のSPEC役です。
SPECの世界の超能力は意外性となんとなく和風なところだと思うのです。今まで、サトリ、千里眼、憑依、記憶を書き換える等、直接人を殺すような武器の能力はありません。中には病を直すや今回の映画に出てきた部屋の中をループ、迷宮にしてしまう能力などでした。

火や凍らせる力や伊藤の指が金属やタコになって直接殺人にしか使用できない能力は、SPECの世界には不似合いと思うのです。こんな能力なら、「Ⅹメン」シリーズの方が断然いい、別にSPECでしなくていいと思います。「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくる妖怪の妖力のような力のほうがよかった。事実、鬼太郎にサトリなんて妖怪もいました。

もう一つ、神木のニノマエが主役級で何度も出てきたこと、もう死んだので、思い出のシーンか、特別ドラマ「翔」で当麻の左手の能力で出てくるならわかりますが、もっと他のキャラに活躍してほしかかった。

栗山とその娘の出番が少なすぎ、御前会議もなんだかよく解らないし、当麻の左手(翔で能力はなくなったはず)と御前会議の面々、白い男(たぶん向井理)、青池潤の秘密、ファティマの予言が増えただけ、これだけ、風呂敷広げてあと一作で解決するのでしょうか?

消化不良でした。

映画内容に関係ありませんが、御前会議をしている家、加勢と椎名が忍び込む家は山梨県にある根津記念館の建物です。冒頭の御前会議の面々が集まるシーンで庭に大きな松の木がありますが、この松の木の左側に天気がいいと富士山が遠くに見えます。借景が富士と甲斐の山々という贅沢な庭です。

もう一つ加勢が夜、突入するシーンに玄関にガラスケースに入った鳥の置物がありますが、この置物は象牙です。羽の一枚一枚も。これから観る人はよく見てください。



  


Posted by まちの大工さん  at 12:02Comments(0)映画の話

2012年04月07日

ああ、太陽光発電…2の4


新築ならば、はじめから計算することができます。

しかし、木造住宅のリフォームで載せるには、耐震診断の知識と木造住宅の構造に関して、深い知識と確かな経験がないとできないと思います。現場に行って調べないとわからないからです。

当然、建築会社が載せている場合は、調べてそれなりの計算をして、この地域で予想されている地震を考慮して載せていると思います。

では、建築に関係ない業者が地震のことを考えて設置しているのでしょうか?



  


Posted by まちの大工さん  at 17:57Comments(0)こちら現場です

2012年04月06日

ああ、太陽光発電…2の3

「ああ、太陽後発電…1」で書いたように、最近ではリフォームでも太陽光パネルを載せています。

日本は、世界の震度6強の地震のうち20%が起きているといわれている地震の巣のような国です。その日本で環境にいいという理由で木造住宅の屋根に載せる、おかしいと思うのです。

エコ先進国ということで、ドイツのことなどが挙げられますが、ヨーロッパでは大きな地震はほとんどないのです。他の国で載せているから載せてもいいというのはおかしいと思います。


  


Posted by まちの大工さん  at 18:33Comments(0)こちら現場です

2012年04月05日

ああ、太陽光発電…2の2

太陽光発電パネルを木造住宅に乗せることは当初から反対です。

木造住宅は、鉄筋コンクリートや鉄骨造と違い、軽いことが特徴です。軽い事は、建物にかかる地震の力が少なくて済む、木造住宅の利点なのです。

太陽光パネルを屋根に乗せれば掛かる地震力を増やすことになります。福島原発のことで自然エネルギーに転換することが叫ばれていますが、太陽光パネルを設置したことで地震で壊れては意味がないと思います。



  


Posted by まちの大工さん  at 18:52Comments(0)こちら現場です

2012年04月04日

「ひまわり」を観て

「ひまわり」を観に行きました。
1980年のリバイバル以来、ビデオも観たことがありませんでした。

自分の記憶はいいかげんなものでした。
ローレンが夫に会った後、泣き崩れて終わりと思っていましたが、そのあと、元夫がイタリアまで訪ねて来て、夜、会うシーンがあるなど全く覚えていませんでした。

また、ソビエトで捜し回るシーンやひまわり畑の中のローレンのシーンはもっと長いと思っていましたが、思っていたより短く、冒頭とラストに一番ひまわりのシーンが多いことも意外でした。

オムレツのシーン、アントニオの母のシーンの多さ、仮病を使ったことなど、忘れていたシーンばかりでした。

途中、兵士の墓標が並んでいるシーンがありますが、今ならCGで簡単にできるシーンも、あれだけ並べるのはたいへんだったでしょう。

戦争で引き裂かれ、別々の生活になってしまう夫婦の悲惨さは、第二次大戦の終了から70年近く、この映画の公開から40年以上経って、感動が薄れていることを感じました。

それにしても、1970年の映画、大阪万博の年に冷戦下の中、ソビエト連邦にロケに行ったことは本当にすごい。


  


Posted by まちの大工さん  at 19:37Comments(0)映画の話