2013年04月30日

「アイアンマン3」を観て~エンドロールが終わっても立たないで…。

「アイアンマン3」を観に行きました。
映画の内容はアイアンマン=トニー・スタークの活躍ですが、あまり、大活躍しないところがミソでした。アイアンマンのスーツがラストに大量に出てきたりするのですが、トニーがスーツを着て大暴れのシーンはほとんどありません。どちらかというと発作に悩み、秘書兼恋人のペッパーとのことがたくさん語られます。

敵は、遺伝子操作で作られた不死身の集団、ちょっと変わったキャラでたくさんで出ます。てっきり、予告編でたくさんのアイアンマンが出てきたので、スーツを敵にとられるのかと思いましたが、いい意味で期待を裏切ってくれました◎。

前半のトニー邸襲撃のシーンとラストの港のクレーンでのシーンは◎です。
敵の首領マンダリンの正体も◎、誰かと思ったらベン・キングスレーが演じていました。
結構長い映画でしたが、普通に楽しめました。

さて、「アベンジャーズ」に続いて今作もエンドロールで終わりません。
映画ではトニーが最後に胸の電磁石を海に捨てエンドロールになります。

エンドロールの終わりに、トニーの声がします。そして映像が、トニーがどうも医者に発作のカウセリングを受けているようです。医者が寝ていたため、また初めから話すのかとこの映画の冒頭シーンを口にします。

そのあと、トニー・スタークは帰ってくるとテロップが出て

来年の映画「マイティ・ソー」の予告編(しっかりとした予告編です。)で終了です。

エンドロールが流れるとすぐに立たれる方がたくさんいましたが、数分我慢したほうがいいと思います。


  


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2013年04月29日

「WELL珈琲」新築工事日記22~見積りの材料Wウッドの話その1

工事金額の説明の後

私 「○△会社の仕様を見ると構造材はWウッドと書いてあります。Wウッドは何かわかりますか?」
施主「わかりません。」

私 「Wはホワイトのことでホワイトウッドという名の松科の木です。松でも日本の松と違い真っ白で柔らかく加工し易いのが特徴です。柔らかいため端に釘を打っても割れません。」
施主「割れないなら良いのでは…。」

私 「確かに割れない方がいいのですが、木は繊維の集合ですから繊維が釘などにからみついていれば抜けません。ホワイトウッドは柔らか過ぎてからみつく力が弱いから割れないのです。釘などは木にとっては異物ですから、抵抗して割れが入ることは木の力がある証拠なのです。Wウッドは安く加工し易いので多くの会社が集成材で使っていますが、一番問題なのは腐りやすいということです。」
施主「シロアリに弱いということですか?」




次回はWウッドの話2です。
  


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2013年04月26日

WELL珈琲新築工事日記21~3月27日 上棟3

耐力壁にはダイライトを使用しています。




耐力壁として、筋交いでもなく、合板でもなくダイライトを使用する理由は、
 透湿抵抗が低い、つまり、壁の中の湿気を外部に排出し内部結露しにくい
 燃えにくい
 加工しやすい
 合板よりも軽いが強度は変わらない
特に一番初めの項目は、結露しにくい事は日本の気候に大切な性能です。





次回は過去編「Wウッドの話その1」です。  


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2013年04月24日

WELL珈琲新築工事日記20~3月16日後 上棟2




この桁の長さは約7.5メートルあります。プレカット加工ではできない長さです。
プレカットでは4.5mまでしか加工できないために、この写真のように長い材料はどこかで繋がないといけないのです。当然、その部分は弱くなりますので、力のかからない個所にしないといけません。プレカットでは確かに正確に加工しますが、手で加工しているからできること、しかも構造に大変重要なこともあるのです。




写真の水平の材料を二重梁とか天秤梁と言います。この梁が入っていると屋根の重量やかかる力をより均等に下に伝えることができます.

柱も土台も全て国産の桧材、桁、梁は米松です(この話は後に過去編に出てきます)。

次回は上棟3です  


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2013年04月22日

WELL珈琲新築工事日記19~3月16日 上棟

今日、無事に上棟しました。




井戸の位置(のちに過去編で出てきます)で延び、地盤改良工事で延びましたが、やっと上棟しました。



次回は上棟2です。  


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2013年04月20日

「舟を編む」を観て~ネコのトラは名演技

「舟を編む」を観に行きました。
映画の内容は『大渡海』と言う辞書をつくるという地味な仕事が主な内容です。そこに主演の松田と宮崎のロマンスが絡んできます。

辞書をつくる話なので堅い映画と思いましたが、結構ジョークがあり、笑うところが多い映画でした。特に宮崎の祖母役の渡辺美佐子と契約社員の伊佐山のふたりの女優は○でした。

宮崎は30分経ってから出てきましたが、1時間で結婚、早い話、もう終わりかと思いましたが、二人がまとまってからアッと言う間に2008年へ飛び、ここから『大渡海』完成までの長い道下りでした。宮崎と松田の恋が主かと思いましたが、辞書作りの過程が詳しく描かれていました。言葉を集め、選び、説明を書き、間違いを正す大変地味な作業の連続でした。

1995年から始まり2010年に終わる、その時間を松田が95年は黒電話を使い、2010年は携帯電話などを使って表しています。

セットも大変凝っていましたが、脇役の俳優がすごい配役でした。加藤剛、八千草薫、オダギリジョー、麻生久美子はポスターだけの出演です。もちろん、ネコのトラも…。

本当に地味な映画でしたが、2時間超の時間をそれほど気にせずに見ることができました。
それにしても松田龍平の演技は、頼りない、くそまじめなキャラをうまく演じていました。この後は「探偵はバーにいる2」です。

パンフレットは、辞書のようなパンフレットです。

  


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2013年04月19日

「WELL珈琲」新築工事日記18~見積りとスケッチ

約20日後、見積りができて、説明しました。もちろん、明細付きです。

壁のクロスはAA級、それだけでは店として面白くないので、ワンポイントで壁の飾りを付けるプランで見積りました。

フリーハンドで書いた簡単なスケッチとともに内容の説明をしました。実は10日程前に外構の打合せを下のでその工事も含んで金額を出しました。

見積金額に外構工事を含んでいることに驚いていました。




次回は現在編上棟1です。  


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2013年04月17日

「WELL珈琲」新築工事日記17~それから2週間後、修正プラン

それから2週間後、カウンター席を設けた修正プランを提示、客席数は26席、プランはOKで、この修正した図面で見積りすることになりました。

施主「だいたい、いくらぐらいかかるか分りますか?」
私 「普通の家ではないのでちょっと難しいですね。仕上げなどはどうするのですか?」

施主「仕上げは最低で良いです。」
私 「○△会社の図面にも最低の仕上げで書いてありましたが、壁のクロスはニート級ですよ。本当にこれでいいのですか?」

施主「ニート級って何ですか?」
私 「ニート級はアパートに使用するようなクロスです。同じ柄で色違いのようなクロスしかありません。金額はもちろん安いですが、ニート級ではお店が安っぽく見えます。お客さんが店に入ってもがっかりします。私が考えて最低でもこれぐらいの仕上げにしたらという程度で見積もりします。それで判断してください。」
施主「それでお願いします。」

ということで、見積もりすることになりました。




  


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2013年04月15日

「WELL珈琲」新築工事日記16~ひと月後、プラン変更の依頼

1階に店、2階に住居のプラン決定と店舗の変更を要望されました。
店舗の変更内容は「カウンター席を追加して客席数を増やしたい」という要望。

(私)
『カウンターか、これは厄介だな。カウンター席があると、配膳の経路は別にいることになるし、カウンターは店に入ったときに見える位置にしないと目立たない。カウンター越しにマスターがコーヒーを入れている姿が絵になる。といってカウンターの中はあまり見せたくないし、カウンターと別の入口から料理や飲み物を運ばないといけない。トイレへの通路も確保しないといけないし、うーん難しい…。』




私 「2階はどうしますか?住居部分と別に客席をつくるのか、ギャラーのような空間にするのか。客席だと料理や飲み物を運びやすいように、階段の位置を玄関か従業員の目が届く範囲にしないといけませんが。ギャラリーなら大きさも形もそれほど難しくありませんが」
施主「うーん。下の客席数にもよるけど…。」
と決めきれない様子。

(私)
『従業員は2階のトイレを使用したいと言われているから階段の位置も難しい。カウンターのこともあるし…
困ったなー。』




私 「とにかく一度考えて連絡します。」と言って考えることにしました

次回は修正プランです。  


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2013年04月12日

WELL珈琲新築工事日記15~3月11日土台据付

土台の据付工事です。アンカーボルトに土台を固定します。




この土台は桧の無垢材、しかも半割り材です。




木は垂直に立って生えているのが自然の状態です。その木を横に使う、しかも、土台は最も下に使う材料です。土台に若い材料を使うことは、良い事ではないのです。半割り材では、一本の木で二本の木が取れるぐらい大きな木が必要です。木が大きいとそれだけ年を重ね狂いにくく、割れにくくなるのです。土台に半割り材を使うのはそのためです。

最近は、どこの部材でも集成材を使いますが、集成材が使われ出した頃は土台だけは本物でした。その理由は地面に最も近い材料は湿気、水に弱い材料である集成材は使えないと考えられたのです。最近はどうしていいのか私は知りません。何しろ使った事がないですから。

土台とコンクリート基礎の間に敷いてあるのは、土台ガードです。




土台ガードはコンクリートが雨の日などに湿気を含んでも、土台に伝わりにくくなり土台を乾燥状態に保ちます。また、シロアリが上がろうとしても、シロアリは土台ガードに阻まれて木にたどり着けません。シロアリの被害を受けにくくなります、一石二鳥です。

次回は過去編「プラン変更の依頼」です。


  


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2013年04月11日

「ヒッチコック」を観て~ラストは下のカット

「ヒッチコック」を観に行きました。

映画の内容はヒッチコックの代表作「サイコ」の製作を追っていく内容です。

「サイコ」をつくるのに映画会社にそっぽを向かれ自費で製作した事、有名なシャワーシーンの撮影苦労、映倫のチェックなど度々のハードルを乗り越えて作成されたことを縦軸に、最高の協力者であり最愛の妻アルマとの関係を横軸に話は進みます。

周りから反対された「サイコ」を撮影する時、60歳のヒッチコックはアルマに「資金もなく時間もなくリスクだけ、知恵を出して映画をつくった…。」と言って「サイコ」にかけたシーンとその「サイコ」の撮影中に手伝わないアルマに腹を立てヒッチに言われた後の、アルマの反論が◎、「私は契約した女優ではない…。」と

アルマはウィットとの共同脚本でヒッチコックのそばにはいない。そのために撮影は思うように進まず、試写会では駄作、ヒッチも肩をガックリ落とします。それからのこの夫婦の巻き返しはすごい。

アルマとヒッチの二人の力の凄さ、「サイコ」にかける執念がよく描かれていました。
ただ、「サイコ」の主人公ノーマンベイツのモデルエド・ゲインがヒッチコックの想像の中だけ、ヒッチコックが悩んでいる時などに登場しますが、いなくてもよかったのではと思いました。

結構、席は埋まっていました。ヒッチコック恐るべしです。

昔、まだビデオもない頃、ヒッチコックの映画をたくさん見ました。もちろん「サイコ」もみましたが、「裏窓」が最も好きでした。あれだけ限られた空間であんな作品ができることに驚きました。もちろんグレース・ケリーもきれいでしたが…。その後、監督はヒッチコックではないですが「サイコ2」のラストのどんでん返しはgoodでした。公開の時に観て以来、一度も観た事はありませんが。

半分以上の人がエンドロールになると席を立ちましたが、ラストのカットは、カラスが飛び立ちアルマのもとに行くヒッチコックの姿ではありません下の絵です。


  


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2013年04月10日

WELL珈琲新築工事日記14~2月28日基礎工事

昨日から基礎工事に入っています。地盤改良した地盤まで掘り、鉄筋の配筋をしています。
この後型枠を入れ、コンクリートを打設します。







3月9日基礎工事終了




次回は土台の据付です。

  


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2013年04月08日

WELL珈琲新築工事日記13~2月中旬 工場にて加工中

土台、柱、梁、桁など加工中です。
今では、ほとんどプレカット加工になってしまいましたが、私のところでは今でも職人が手で加工しています。





よくこう聞かれます「プレカットの方が安いだろう。」
でも、そのために失うものがあると私は思っています。それは、職人の自分でつくる住まいへの愛情と施主への感謝です。

「そんなことくだらない、安い方がいい。」と言う人いるともいますが、住まいを商品としか考えない人にはわからないと思っています。

できる過程を知っていれば使う人は大事にします。たとえば、外食しておいしいものを食べても、家庭でつくる料理は別です。それは、母や妻など作る人が自分のために作ったと知っているからです。同時に作る人もこの人のために作っていると知れば懸命に作ります。
家も同じだと思います。部材一本一本に手をかけたと知れば誰でも大事にするでしょう。そうでないといい家はできないと私は思っています。

長期優良住宅として国が決めている項目に、施主=使う人の気持ちは全く考えられていません。「住む人が大切に使いたいと思う」ことに関する項目がなければ、子の世代に簡単に壊してしまうのではないでしょうか?もしそうなれば、長期使用住宅になりません。お金をかけて、長期優良住宅をつくる意味はなくなります。

住まいは何十年も使うものです。誰がつくったか分らない、つくった人の愛情のこもっていない、工場でつくられた住まいを長期間大事にする人がいるのでしょうか?たくさんのお金を使って基準を満たしたから大事にするとは限らないと思います。

一日の仕事の終わり、道具を並べてあります。




次回は基礎工事です。
  


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2013年04月05日

WELL珈琲新築工事日誌12~一週間後、プラン提示②

私 「あれから、○△会社さんの図面を見ましたが、客席の椅子をテーブルに入れた状態で書いてありますが、これでは実際にお客さんが来て座ったときに椅子は今の図面より外に出ます、つまり、使用中の椅子の位置はもっと面積を取ります。この通路などは、人が座っていればおそらくウエイトレスとお客さんはすれ違うことができません。」と指摘すると

施主「通れませんか?」

私 「通れないとは言いませんが通路の幅は実際には80㎝程でしょう。この通路は、お客さん、ウエイトレス、トイレに行く人、二階へあがる人が通ります。最も人が通るところです。80㎝では通る人同士が協力してよけないと通れません。」

 

            

私 「他にもここも4人掛けテーブルが並んでいますが、テーブルとテーブルの間は図面を測ると40㎝程です。隣のテーブルの人によけてもらわないと奥の席に座れません。」

施主「そこは片方を2人席にするしかないか…。」

私 「この設計士さんも設計の勉強している時には、最大面積で書くように習ったはずですが、僕のように今では図面を手で描かずCADの図を張り付けますから、入ればいいと思っているのです。これが住宅なら、家族によけてもらえば通れますが、お店ではこれではまずいと思います。椅子は引いた状態、つまり最も場所を取る状態で描かないと実際に通路が使えるか分りません。」

施主「なるほど。」


              
この日は、検討するということで図面を持って帰られました。

次回は現在編 工場にて加工中です  


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2013年04月03日

WELL珈琲新築工事日誌11~一週間後、プラン提示①

一週間後2つの平面図を見せました。
一つは、2階建ての1,2階に客席部分を住居部分と厨房を平屋部分にしたプラン
もう一つは、1階に店舗部分の全てを配置し、2階に住居部分を配置したプラン


一通りの説明をすると

施主「うーん、やっぱり店舗部分は1階にある方がいいな。」という感想。
2階建ての部分に客席を配置するプランは、管理が難しいという理由で×でした。
残念。


次回はプラン提示②です  


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2013年04月01日

WELL珈琲新築工事日誌10~当工務店の事務所にて3

つづいて平面図を見ると
私 「この階段の位置は感心しませんね。」

施主「どういう理由ですか?」

私 「階段は吹き抜けと同じです。このプランのように家の出隅に階段をつくるとこの角の柱は約6m単独で立っていることになります。地震や台風などでこの柱に大きな力が掛かります。」

施主「地震に弱いのですか?」

私 「最近の設計士さんは、梁伏図という床下、天井裏の梁の図面を書きません。間取りばかり考えています。角に階段をつくると床のつながりがないため、この柱には外壁の重量と屋根の重量を受けながら、横方向の力を単独で受けていることが想像できないのです。地震などでも最も力が掛かるのは家の角です。2階建ての出隅に階段を設ける事はよくないと思いますよ。」

施主「ふーん…。」

というような話の後、プランを考えることになりました。


          

次回はプラン提示です。  


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