2015年12月23日

「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を観て~人物紹介、8話に期待

映画「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を観に行きました。新たなシリーズの第1話、全体の第7話となります。
6作目から30年後、スノーク率いるファーストオーダーとレイア達レジスタンスとの戦いを描いています。

詳しいストーリーはこれから観に行く人のために書きませんが、簡単に書くとルーク・スカイウォーカー捜しです。

新旧の主要人物の紹介といった作品でした。今までのSWと大きく違うのは本当のジェダイもシスも出てきません。ジェダイという言葉、ダーク・サイドという言葉は出てきますが、主要人物の中に象徴的な悪も善もいないということです。

わざと中途半端な設定にしているのかと思うぐらいでした。後2作あるのでこのような設定にしたのかとも思います。

次回は、レイとレンの修行からと思いますが、次作のことを考えると一番重要なシーンはレイがライトセーバーにさわったときのシーンでしょう。「きっと戻る」の言葉とともにレイがフォースの力で予知夢のようなものを見て、この作品に関係のないカイロ・レンの雨のシーン(予告編で見た)を見ます。この時点で、レイはレンにまだ会っていないにも関わらずです。このあたりレイとレンの過去が次作につながるのではと私は思います。

たくさん疑問点がありますが、キャプテン・ファズマは全く活躍しません。見所なしです。
また、ポスターにちょっとでているマズ・カナタはもう死んだのでしょうか?ポスターにも出ているのにこの作品で終わりでしょうか?

8作目は2年後です。

マズ・カナタ




  


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2015年12月17日

「海難1890」を観て~教科書に載せるべき歴史

「海難1890」を観に行きました。1890年のエルトゥールル号の遭難事故と1985年のイラン・イラク戦争の時にテヘランに残された日本人約200人の救出に(日本から救援機が来ないため)トルコの首相が救援機を出したというトルコと日本両国に関る映画です。

エルトゥールル号遭難もテヘランの救出も知っていましたが、映像で見せてくれることに期待して観に行きました。
遭難シーンにそれほど期待していなかったのですが考えていたより迫力があり、期待をいい意味で裏切り良く出来ていました。また、遭難前からのシーンが丁寧で特に船員が日本土産をそれぞれ見せるシーンがありますが、その土産があとで出てきます。石炭が水浸しになり、土産をボイラーに投げ入れるのです。遭難シーンに一花添えたようでした。

テヘラン脱出のシーンも混乱する街のシーンが遭難シーンと同じようにいい出来でした。空港で飛行機に日本人を優先して乗せるとムラトが言うシーンがありますが、トルコの教科書にエルトゥールル号の話が載っているためここにいたトルコ人たちは知っていて日本人を乗せたのでしょう。映画ではそのようなシーンはありませんが、救援機が飛び立ってからトルコの首相の元に国民から首相を称える電話が入ったことからも、教育は本当に大事だと思いました。

テヘランの飛行機が飛び立ち、これで終わりかと思いましたが、ムスタファがベギールの家族のもとを訪ねるシーンがあり安心しました。

これから見る人は最後まで立たないように、エンドロールの終わりに後、現代の日本の子供たちの映像が流れます。是非このシーンを見てください。こういう名もない人たちの行為が、見えない国との繋がりになっているのでしょう。

今年は、「杉原千畝」とこの映画日本とも日本の歴史の一ページのよい映画と思います。

1890


  


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2015年12月09日

「杉原千畝」を観て~杉原の成したモノの映像化


映画「杉原千畝」を観に行きました。6000人の命を救った外交官の物語です。杉原の発行したいわゆる「命のビザ」のことは知っていましたが、映画ではそのシーンはそれほど長くなく、杉原の足跡をたどるような展開でした。

杉原がリトアニアに行く前、行ってからビザの発給、リトアニアを離れ、東プロイセン、ルーマニア、戦後に貿易会社の社員としてモスクワに行くまでが描かれています。しかも、杉原のビザでリトアニアを離れ日本に向かうユダヤ人、リトアニアに残り逃げ遅れたユダヤ人まで丁寧に描かれています。

リトアニアを離れた後の杉原とユダヤ人が描かれていることはとても良いと思いました。ユダヤ人はビザの発給で解決したわけではなく、また、杉原もビザの発給で人生が終わるわけではないからです。戦後外務省から出されたことは知っていましたが、リトアニアの後独ソ戦の情報をつかんで報告し、その為にルーマニアに行ったことは初めて知りました。

ビザはただの紙だが、それが人の運命を変えてしまう。このことが映画の鍵です。ただの紙だけれどその紙はユダヤ人を救っただけでなく、杉原の運命も変えてしまいます。国のために働いた杉原に戦後の外務省の対応には、本当に腹が立ちましたが…。

観客の中には、小学生のお子さんもいました。海難1890も公開されていますが、日本中の学校で両作品とも上映したらと思います。どちらも、国と国の運命を変えた映画ですから…。

エンドロールは、杉原の写真がたくさん流れます。映画のカットに使われたものもありました。これから観に行く人は、最後まで立たないように
sugihara chiune


  


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2015年12月08日

「黄金のアデーレ」を観て~ヘレン・ミレン演じる祖国と戦う82歳

映画「黄金緒のアデーレ」を観に行きました。ナチスに奪われた伯母がモデルの名画をオーストリア政府から取り戻したマリア・アルトマンの実話を元にした映画です。
82歳のマリアと共に戦うのは駆け出しの弁護士ランディ、実は彼の曾祖父母もホロコーストで亡くなっていて、マリアと同様にオーストリアに縁があります。

初めは堂々と戦うマリア、それに引っ張られて渋々仕事するランディですが、映画半ばでマリアはあきらめてしまいますが、その後はランディに引っ張られてついに奪還します。このコンビの関係が逆転していくシーンは◎でした。

映画の中で、マリアの思いでとして過去のシーンが何度映像化されますが、ナチスと共にオーストリア人がユダヤ人を迫害するシーンが多々流れます。マリアは、時と場合によって主義を変えるオーストリア人を非難します。ラストで絵がマリアの元に戻ってくると決まったときに、オーストリア側から、絵をこのままオーストリアから出さないでほしいと嘆願されます。「今まで話し合いに乗ってこなかったのはあなたたちでしょう」と断るマリア、その後、涙を流すシーンは生まれた国、父母と叔父伯母と平和に暮らしていた国と争わなければならなかった言葉にならない虚しさは良いシーンでした。

過去のシーンを上手に入れ、そのシーンが最後の涙のシーンにつながっています。テンポよくストーリーに無駄のない約2時間でした。

マリア役のヘレン・ミレンが、頑固でユーモアを交えて良い演技でした。


  


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