2013年02月21日
「建設業35%人手不足」の記事
2月15日の朝日新聞に新聞を建設業の人手不足の記事がありました。
中でも東日本大震災の被災地では64%の業者が人手不足で、復興工事の入札をしても参加する業者がなくて工事が不成立になっているケースも少なくないそうです
建設業の職人が減りだしたのは、工事減ったことだけでなく重層下請構造が一つの原因だと私は思っています。本来、建築をつくるのは職人ですが職人はいつのころからか施主の前に出なくなりました。
住宅工事でいえば、誰が住むのかわからない人の家を一所懸命に作る人がいるでしょうか?そのころから、建築工事の魅力はなくなってきたのではないかと思います。
作る人が「おもしろい」と思わない、おまけに下請け構造のために給料は安い、これでは建築工事に携わる職人が減って当たり前です。
今まで公共事業が減っていたからとか、不景気で工事が減ったからというのも理由の一つだと思いますが、仕事に「やりがい」がなければ減って当然だと思います。私は建物をつくることは面白いと思うのですが…。

中でも東日本大震災の被災地では64%の業者が人手不足で、復興工事の入札をしても参加する業者がなくて工事が不成立になっているケースも少なくないそうです
建設業の職人が減りだしたのは、工事減ったことだけでなく重層下請構造が一つの原因だと私は思っています。本来、建築をつくるのは職人ですが職人はいつのころからか施主の前に出なくなりました。
住宅工事でいえば、誰が住むのかわからない人の家を一所懸命に作る人がいるでしょうか?そのころから、建築工事の魅力はなくなってきたのではないかと思います。
作る人が「おもしろい」と思わない、おまけに下請け構造のために給料は安い、これでは建築工事に携わる職人が減って当たり前です。
今まで公共事業が減っていたからとか、不景気で工事が減ったからというのも理由の一つだと思いますが、仕事に「やりがい」がなければ減って当然だと思います。私は建物をつくることは面白いと思うのですが…。
2013年01月17日
「老いるコンクリート」の記事
1月4日の朝日新聞にコンクリートが老いているが、点検する技術者が足りない記事がありました。
国内のコンクリートの橋について、20年後にはほとんどが50年を超え補修が必要になるが、そのための技術者が足りない事が書かれていました。特に国交省の5年前のアンケートでは480の地方自治体に土木関係の職員がいないことには少々ビックリしました。
記事では、名大に研修施設として「ニューブリッジ」ができたことが書いてありましたが、この施設は橋脚だけです。しかし、高度成長期から建てられたコンクリートの建造物は、橋だけでなくたくさんのビルがあります。これらのビルも同じように老いています。
毎年、点検して適切な時期に補修していれば、寿命は延びますが個人や会社のものならば所有者が修理することになります。
以前、高層マンションの目地の修理に億単位のお金が掛かり、入居者がこんなにかかると思わなかったという記事がありましたが、老いたコンクリート建造物は、これから新しい社会問題です。
国の長期優良住宅も、コンクリート造の住宅が認められていますが、木造以外で100年もっている住宅がこの国にあるのでしょうか?

国内のコンクリートの橋について、20年後にはほとんどが50年を超え補修が必要になるが、そのための技術者が足りない事が書かれていました。特に国交省の5年前のアンケートでは480の地方自治体に土木関係の職員がいないことには少々ビックリしました。
記事では、名大に研修施設として「ニューブリッジ」ができたことが書いてありましたが、この施設は橋脚だけです。しかし、高度成長期から建てられたコンクリートの建造物は、橋だけでなくたくさんのビルがあります。これらのビルも同じように老いています。
毎年、点検して適切な時期に補修していれば、寿命は延びますが個人や会社のものならば所有者が修理することになります。
以前、高層マンションの目地の修理に億単位のお金が掛かり、入居者がこんなにかかると思わなかったという記事がありましたが、老いたコンクリート建造物は、これから新しい社会問題です。
国の長期優良住宅も、コンクリート造の住宅が認められていますが、木造以外で100年もっている住宅がこの国にあるのでしょうか?
2013年01月08日
「新聞からプラスチック」の記事
1月4日の朝日新聞に新聞をプラスチックにする記事がありました。
このことは、以前に本で読んで知っていたのですが、紙など木の繊維を利用してできたものを固めて木のようなプラスチックにすることができるのです。
今までは、木材のセルロースと呼ばれる繊維を使って紙、ボードなどをつくってきました。実は、木はリグニンという物質が接着剤の役割をして繊維のセルロースをくっつけてできています。今まで、セルロースを取りだしリグニンを捨てていたのです。
このリグニンを使って、繊維として利用してきた紙を再びリグニンでくっつけることにで、さまざまのものが作れるようになります。実験段階から2011年にプラントが完成し、いよいよ本格的に製品ができるようです。
このプラントが成功し、採算が合うようになれば、古紙や間伐材などは全てゴミではなく再利用できます。木材が国土の約70%が森林のこの国にとって新しい産業になるかも知れません。

このことは、以前に本で読んで知っていたのですが、紙など木の繊維を利用してできたものを固めて木のようなプラスチックにすることができるのです。
今までは、木材のセルロースと呼ばれる繊維を使って紙、ボードなどをつくってきました。実は、木はリグニンという物質が接着剤の役割をして繊維のセルロースをくっつけてできています。今まで、セルロースを取りだしリグニンを捨てていたのです。
このリグニンを使って、繊維として利用してきた紙を再びリグニンでくっつけることにで、さまざまのものが作れるようになります。実験段階から2011年にプラントが完成し、いよいよ本格的に製品ができるようです。
このプラントが成功し、採算が合うようになれば、古紙や間伐材などは全てゴミではなく再利用できます。木材が国土の約70%が森林のこの国にとって新しい産業になるかも知れません。
2012年10月26日
太陽光パネル施工に「資格」制度を~の記事から
10月23日の朝日新聞の記事に、太陽光パネル施工に資格制度を設ける記事がありました。
以前に書いた「ああ太陽光パネル1」で、築15年程の家の屋根(屋根材は塗装しないといけない材料)に設置したばかりの太陽光パネルを見た記事を書きました。そもそも、建築の知識のない人が工事をすることが間違っているのです。
買い取り制度のためにどこでも売っています。今頃、資格制度を設けても遅いと思います。
また、「ああ太陽光パネル4」に書いたように、耐震計算をできなければ、設置してはいけないと思います。
記事によれば、雨漏れなどの苦情が多いから、買い取り制度で業者が増えたから資格制度を設置したと書いてあります。苦情がたまるまで何もしなかったことの方が問題です。
資格制度をつくる以上、施工方法も大事ですが、そもそも、設置した方が消費者のためになるのかが一番重要だと思います。もし、「軽い木造住宅の屋根の上に載せることにリスクがある」ことを説明できることが条件にない資格なら、資格制度などつくるだけ無駄だと私は思います。
資格者はどこまで責任を取るのでしょうか?
本当に必要なもの、役に立つものは自然と条件がそろい普及するものではないでしょうか?普及してから、資格制度をつくらないといけない、ここが問題だと思います。

以前に書いた「ああ太陽光パネル1」で、築15年程の家の屋根(屋根材は塗装しないといけない材料)に設置したばかりの太陽光パネルを見た記事を書きました。そもそも、建築の知識のない人が工事をすることが間違っているのです。
買い取り制度のためにどこでも売っています。今頃、資格制度を設けても遅いと思います。
また、「ああ太陽光パネル4」に書いたように、耐震計算をできなければ、設置してはいけないと思います。
記事によれば、雨漏れなどの苦情が多いから、買い取り制度で業者が増えたから資格制度を設置したと書いてあります。苦情がたまるまで何もしなかったことの方が問題です。
資格制度をつくる以上、施工方法も大事ですが、そもそも、設置した方が消費者のためになるのかが一番重要だと思います。もし、「軽い木造住宅の屋根の上に載せることにリスクがある」ことを説明できることが条件にない資格なら、資格制度などつくるだけ無駄だと私は思います。
資格者はどこまで責任を取るのでしょうか?
本当に必要なもの、役に立つものは自然と条件がそろい普及するものではないでしょうか?普及してから、資格制度をつくらないといけない、ここが問題だと思います。
2012年09月13日
女川原発の記事
9月9日の日経新聞の記事に、国際原子力機関(IAEA)他米、英、仏他の民間の原子力の専門家が東北電力の女川原発の建屋に入った記事がありました。
女川原発は、福島第一原発と同じように地震で揺れ、津波も押し寄せた三陸沿岸にあります。津波の被害がなかった理由は、高いところにつくったからですが、地震の影響はどれぐらいだったのか、私はほとんどTVや雑誌等で見たことがなかったのです。
彼らは、女川原発の被害がほとんどなかったことに驚いています。
また、記事では、英国のリスク分析会社のウディ・エプシュタインの言葉「東北電力は希望するすべての施設に立ち入らせてくれた。聞き取りにも十分応じた。」と東電との対応の違いを書いています。この人の奥さんは、日本人らしいので東北電力の人の言葉も間違わずに聞けたことでしょう。
また、国際原子力機関(IAEA)が入った理由は、東北電力の要望だそうです。「吉田所長ごくろうさま5~1665ヶ所のピー音」に書いたように、あれだけの事故をしてまだ隠している東電とは全然違うようです。
ウディ・エプシュタインは
「失敗から学ぶのも重要だが、うまくいった例からも貴重な教訓を引き出せる。」と書いています。
ウディ・エプシュタインも書いているように、うまくいった、なぜうまくいったか、を「釜石の奇跡」のよう奇跡という言葉で片付けずにキチンと調べるべきです。
先日のNHKの「釜石の奇跡」の特集番組で、冒頭に津波を逃れた小学生が、
「奇跡ではありません。実績です。」と教えられたことを実行しただけ、特別なことではないと言っていたことが印象深かったです。
女川原発が津波の被害を受けなかったのは、津波の予想が5.7mと聞いた当時の技術者が、15mのところに建てたからです(建築は大工がつくってきたが13参照)。地震にも津波にも耐えた理由はちゃんとあるのです。「奇跡」という言葉で片付けないで、次につながるようにしないと思います。

女川原発は、福島第一原発と同じように地震で揺れ、津波も押し寄せた三陸沿岸にあります。津波の被害がなかった理由は、高いところにつくったからですが、地震の影響はどれぐらいだったのか、私はほとんどTVや雑誌等で見たことがなかったのです。
彼らは、女川原発の被害がほとんどなかったことに驚いています。
また、記事では、英国のリスク分析会社のウディ・エプシュタインの言葉「東北電力は希望するすべての施設に立ち入らせてくれた。聞き取りにも十分応じた。」と東電との対応の違いを書いています。この人の奥さんは、日本人らしいので東北電力の人の言葉も間違わずに聞けたことでしょう。
また、国際原子力機関(IAEA)が入った理由は、東北電力の要望だそうです。「吉田所長ごくろうさま5~1665ヶ所のピー音」に書いたように、あれだけの事故をしてまだ隠している東電とは全然違うようです。
ウディ・エプシュタインは
「失敗から学ぶのも重要だが、うまくいった例からも貴重な教訓を引き出せる。」と書いています。
ウディ・エプシュタインも書いているように、うまくいった、なぜうまくいったか、を「釜石の奇跡」のよう奇跡という言葉で片付けずにキチンと調べるべきです。
先日のNHKの「釜石の奇跡」の特集番組で、冒頭に津波を逃れた小学生が、
「奇跡ではありません。実績です。」と教えられたことを実行しただけ、特別なことではないと言っていたことが印象深かったです。
女川原発が津波の被害を受けなかったのは、津波の予想が5.7mと聞いた当時の技術者が、15mのところに建てたからです(建築は大工がつくってきたが13参照)。地震にも津波にも耐えた理由はちゃんとあるのです。「奇跡」という言葉で片付けないで、次につながるようにしないと思います。
2012年09月07日
吉田所長ごくろうさま5~1665ヶ所のピー音
9月5日の朝日新聞の記事に、福島第一原発の東電テレビ会議のやり取りが載っていました公開された。期間は昨年の3月11日の午後6時27分~3月16日の午前0時2分までです。
記事の中で足りないもの、冷却水、ポンプ車とその運転手、バッテリー、ガソリンとガソリンを運ぶ車と運転手、現金など、これがその時あれば爆発を防げたものがたくさん書いてあります。いずれもこの国では特別なものではありません。
重機の運転手は関係会社、敷地内にバッテリーの備蓄がないため、社員の車のバッテリーを外すなど、原発で事故が起きることは全く考えていなかったようです。
吉田所長には、東電の指示や質問だけでなく、官邸や原子力保安院の質問と要求の多くも東電本部では答えずに吉田所長にそのまま回していました。ただでさえ、現場は混乱してその指示でも手一杯なのに、この記事ではますます混乱するように東電がしているようでした。
以前に吉田所長が言っていたようにに、指揮系統はメチャメチャだったようです(吉田所長ごくろうさま2参照)。

公開された150.5時間の中で、1665か所に「ピー音」をかぶせ、音声が聞こえるのは、49時間(約3分の一)しかないそうです。
これだけの事故を起こして、まだ、個人名が出ることなどを理由に一般公開していません。視聴できるのは報道機関、但し、録音録画は禁止では、これから原発事故を起こさないようにする気が東電と政府にはないのではないでしょうか。
記事の中で足りないもの、冷却水、ポンプ車とその運転手、バッテリー、ガソリンとガソリンを運ぶ車と運転手、現金など、これがその時あれば爆発を防げたものがたくさん書いてあります。いずれもこの国では特別なものではありません。
重機の運転手は関係会社、敷地内にバッテリーの備蓄がないため、社員の車のバッテリーを外すなど、原発で事故が起きることは全く考えていなかったようです。
吉田所長には、東電の指示や質問だけでなく、官邸や原子力保安院の質問と要求の多くも東電本部では答えずに吉田所長にそのまま回していました。ただでさえ、現場は混乱してその指示でも手一杯なのに、この記事ではますます混乱するように東電がしているようでした。
以前に吉田所長が言っていたようにに、指揮系統はメチャメチャだったようです(吉田所長ごくろうさま2参照)。
公開された150.5時間の中で、1665か所に「ピー音」をかぶせ、音声が聞こえるのは、49時間(約3分の一)しかないそうです。
これだけの事故を起こして、まだ、個人名が出ることなどを理由に一般公開していません。視聴できるのは報道機関、但し、録音録画は禁止では、これから原発事故を起こさないようにする気が東電と政府にはないのではないでしょうか。
2012年08月11日
「なでしこJAPAN鮫島選手のインタビュー」
なでしこJAPANが銀メダルを取りました。TVを見ていると鮫島選手のインタビューがありました。
なぜこんなことを書くかというと、昨年W杯に優勝した時もほとんどインタビューを私は見たことがありません。短いコメント程度でした。
鮫島選手は、W杯の時は全試合出場でしたし、今回のオリンピックもほとんどの試合に出ています。
勝手な憶測ですが、昨年の原発の事故を気にしてのことでしょうか?当時、鮫島選手は東京電力で働いていました。
鮫島選手は事故の後、当時所属していた東京電力マリーゼは唯一のなでしこの選手である鮫島選手を米国のチームに移籍させ、サッカーができる環境を守ったのです。そのことに鮫島選手は感謝しているそうです。
W杯優勝後、鮫島選手は福島原発に青のユニホームを、福島県庁に白のユニホームを贈りました(ブログ吉田所長ごくろうさま参照)。彼女ができる恩返しだったと思います。
今回は、銀メダルを持って福島の子供達に会いに行ってほしいと思います。五輪前にベガルタ仙台レディースに移籍していますから、時間は取れると思います。
事故が起きたことは、鮫島選手が悪いわけではありません。銀メダルを取ることが鮫島選手の仕事です。被災者を元気づけるためにも、メダルを持って他の選手と一緒に被災地で子供たちとサッカーをしてほしいと思います。

なぜこんなことを書くかというと、昨年W杯に優勝した時もほとんどインタビューを私は見たことがありません。短いコメント程度でした。
鮫島選手は、W杯の時は全試合出場でしたし、今回のオリンピックもほとんどの試合に出ています。
勝手な憶測ですが、昨年の原発の事故を気にしてのことでしょうか?当時、鮫島選手は東京電力で働いていました。
鮫島選手は事故の後、当時所属していた東京電力マリーゼは唯一のなでしこの選手である鮫島選手を米国のチームに移籍させ、サッカーができる環境を守ったのです。そのことに鮫島選手は感謝しているそうです。
W杯優勝後、鮫島選手は福島原発に青のユニホームを、福島県庁に白のユニホームを贈りました(ブログ吉田所長ごくろうさま参照)。彼女ができる恩返しだったと思います。
今回は、銀メダルを持って福島の子供達に会いに行ってほしいと思います。五輪前にベガルタ仙台レディースに移籍していますから、時間は取れると思います。
事故が起きたことは、鮫島選手が悪いわけではありません。銀メダルを取ることが鮫島選手の仕事です。被災者を元気づけるためにも、メダルを持って他の選手と一緒に被災地で子供たちとサッカーをしてほしいと思います。
2012年07月28日
吉田所長ごくろうさま4
25日の中日新聞に福島原発の吉田元所長が復興をテーマに来月、福島市で開かれるシンポジウムにビデオで出演する記事がありました。食道がん療養中のためにビデオ出演になったそうです。
記事の中では事故調査委員会などで「撤退」のことが問われているが、その言葉は言ったことがないと書いてありました。しかも、死を覚悟していたことも。
「撤退」と言っていた人は謝罪するべきではないでしょうか。現場で働いている人に撤退など考える余裕はなかったと思います。そこにいない人だから「撤退」という言葉が簡単に出るのです。
吉田所長は、危険を顧みずに働く部下達に「地獄の中の菩薩」と例えて感謝していたと書いてあります。当時、現場に来ずに東京から命令だけする東電の上司に「やってらんねえ!」とマイクを投げたこともそんな部下のことを思ってのことでしょう。
死を覚悟した状況で1000人の責任を負って、かつ、東電と政府の相手をしていたことを考えると、何日もろくに寝ることもできなかったと思います。
ビデオでは、おそらく福島の人たちへの迷惑をかけていることについての謝罪から始まるのではないでしょうか?来月の11日にシンポジウムは開かれます。

記事の中では事故調査委員会などで「撤退」のことが問われているが、その言葉は言ったことがないと書いてありました。しかも、死を覚悟していたことも。
「撤退」と言っていた人は謝罪するべきではないでしょうか。現場で働いている人に撤退など考える余裕はなかったと思います。そこにいない人だから「撤退」という言葉が簡単に出るのです。
吉田所長は、危険を顧みずに働く部下達に「地獄の中の菩薩」と例えて感謝していたと書いてあります。当時、現場に来ずに東京から命令だけする東電の上司に「やってらんねえ!」とマイクを投げたこともそんな部下のことを思ってのことでしょう。
死を覚悟した状況で1000人の責任を負って、かつ、東電と政府の相手をしていたことを考えると、何日もろくに寝ることもできなかったと思います。
ビデオでは、おそらく福島の人たちへの迷惑をかけていることについての謝罪から始まるのではないでしょうか?来月の11日にシンポジウムは開かれます。
2012年07月14日
「建築士免許偽造」の記事から
7月12日の朝日新聞の記事に、「建築士免許を偽造」の記事がありました。免許証を偽造して仕事をしていた人が少なくとも3人いるらしい。それで、国交省は、全国11万か所の設計事務所の調査に乗り出すと書かれています。
ハッキリ言ってまじめにしている人には、迷惑です。一部の人のしたことで、その調査対象が全部になる。
姉歯建築士の事件の時も、わずかの人がした事件のために他の全ての人に新しく法律をつくって仕事を難しくする。手続き、検査などの費用は増えました。お金を払うのは、当然、消費者(施主)です。
また、何か法律をつくって費用が掛かるようにするのでしょうか?悪い事をする人が出るたびに法律をつくっていたら、法律だらけになってしまいます。
今回の詐称した人は、『1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金』しか科されない。
軽すぎると思います。もっと、厳しい処分をして、まじめにしている人が報われるようにしてほしい。
以前から思っているのですが、有資格者は経歴書を消費者に提出することを義務付ければいいと思います。どんな仕事を何年していて、資格をいつ取り、それから何年経っているのかなどを必ず事前に見せるようにして、その内容を消費者が確認出来るようにするのです。
有資格者の有無などは番号を調べれば、簡単に分かると思います。その確認を誰でもすぐできるようにするのが行政の責任ではないでしょうか?インターネットがこれだけ発達しているのですから、携帯電話からどこでも検索できます。約34万人の一級建築士のデータなど簡単だと思います。
悪い事する人は、いくらでもいます。その度に細かい法律をつくってもキリがないと思います。

ハッキリ言ってまじめにしている人には、迷惑です。一部の人のしたことで、その調査対象が全部になる。
姉歯建築士の事件の時も、わずかの人がした事件のために他の全ての人に新しく法律をつくって仕事を難しくする。手続き、検査などの費用は増えました。お金を払うのは、当然、消費者(施主)です。
また、何か法律をつくって費用が掛かるようにするのでしょうか?悪い事をする人が出るたびに法律をつくっていたら、法律だらけになってしまいます。
今回の詐称した人は、『1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金』しか科されない。
軽すぎると思います。もっと、厳しい処分をして、まじめにしている人が報われるようにしてほしい。
以前から思っているのですが、有資格者は経歴書を消費者に提出することを義務付ければいいと思います。どんな仕事を何年していて、資格をいつ取り、それから何年経っているのかなどを必ず事前に見せるようにして、その内容を消費者が確認出来るようにするのです。
有資格者の有無などは番号を調べれば、簡単に分かると思います。その確認を誰でもすぐできるようにするのが行政の責任ではないでしょうか?インターネットがこれだけ発達しているのですから、携帯電話からどこでも検索できます。約34万人の一級建築士のデータなど簡単だと思います。
悪い事する人は、いくらでもいます。その度に細かい法律をつくってもキリがないと思います。
2012年07月10日
吉田所長ごくろうさま3
原発の事故が起きた時、事情を知っているのは東京にいる人ではありません。カメラでいくら映像を流しても、実際に見るのと大違いです。もし、映像だけで分る人がいれば、その人は現場で経験した人です。
今回のような原発事故を日本で経験した人はいません。原発の設備について知っている人は、原発の担当者しかいません。分らないのに指示を出した人の責任は重いと思います。
いつの時代でも、現場のことは現場にいる人しか分りません。その人に頼るしかないのです。君(責任者)は責任だけ取ればいい、たとえ、現場責任者が間違えてもその責任を取ればいのです。その覚悟がないものが、責任者になってはいけないのです。
以前にも書きましたが、官邸の指示を無視して海水注入をした吉田所長がいたことは本当に運が良かったと思います。いいなり所長では、1000人の部下はまとまらなかったでしょう。
官邸にいた東電の武黒氏は当時の官邸から何を言われようと「吉田に任しています。彼は必ずやります。最善を尽くします。」とだけ答えればよかったのです。「もし問題があれば、私は責任を取ります。」と言って、余分な情報を与えて吉田所長を困らせなければよかったのです。
武黒氏は、官邸に何を言われようが自分が責任を取る覚悟はなかったのでしょう。これでは、1000人の作業員を預かり、自らもいつ被爆するか分らない状況の吉田所長は、とんでもない負担だったと思います。
吉田所長から見れば、考えうる最善の策を取っているのに、自分の会社から信用されない。これほど、情けないことはないでしょう。本当に同情します。昨年の4月21日に自衛隊と消防隊の幹部が言った
この期に及んで言った、言わないと言っている、当時の東電と官邸の言い分を読んでいると、今でも避難している人のことを考えているのでしょうか。最後まで責任を認めないのでしょうか?

今回のような原発事故を日本で経験した人はいません。原発の設備について知っている人は、原発の担当者しかいません。分らないのに指示を出した人の責任は重いと思います。
「将、軍にあり、君命に従わざることあり」
これは、中国春秋時代の兵法家孫子の言葉です。簡単に言うと、「緊急時に現場のことは現場の責任者にまかせろ。たとえ、それが君(今の日本で言えば首相)の意見に従わなくてもいい」という意味です。いつの時代でも、現場のことは現場にいる人しか分りません。その人に頼るしかないのです。君(責任者)は責任だけ取ればいい、たとえ、現場責任者が間違えてもその責任を取ればいのです。その覚悟がないものが、責任者になってはいけないのです。
以前にも書きましたが、官邸の指示を無視して海水注入をした吉田所長がいたことは本当に運が良かったと思います。いいなり所長では、1000人の部下はまとまらなかったでしょう。
官邸にいた東電の武黒氏は当時の官邸から何を言われようと「吉田に任しています。彼は必ずやります。最善を尽くします。」とだけ答えればよかったのです。「もし問題があれば、私は責任を取ります。」と言って、余分な情報を与えて吉田所長を困らせなければよかったのです。
武黒氏は、官邸に何を言われようが自分が責任を取る覚悟はなかったのでしょう。これでは、1000人の作業員を預かり、自らもいつ被爆するか分らない状況の吉田所長は、とんでもない負担だったと思います。
吉田所長から見れば、考えうる最善の策を取っているのに、自分の会社から信用されない。これほど、情けないことはないでしょう。本当に同情します。昨年の4月21日に自衛隊と消防隊の幹部が言った
「万一のときは、我々が命を懸けても救出します。」
に涙を流した理由もよく解ります。この期に及んで言った、言わないと言っている、当時の東電と官邸の言い分を読んでいると、今でも避難している人のことを考えているのでしょうか。最後まで責任を認めないのでしょうか?
2012年07月09日
吉田所長ごくろうさま2
7月6日の日経新聞の記事に、原発の事故調査委員会の報告の記事がありました。3月12日夜の原発事故の時の会話が生生しく書かれています。当時、官邸には東電の武黒フェローが詰めていました。海水を注入するかしないかで官邸との問答です。
武黒「お前、海水注入は…。」
吉田「やってますよ。」
武黒「おいおい、やってんのか。止めろ。」
吉田「何でですか?」
武黒「お前、うるせい。官邸がグジグジ言ってんだよ!」
吉田元所長は、事故調の聴取に
「指揮系統がめちゃくちゃなんですよ。官邸から電話がかかってきて、十分な会議ができなかった。電話で『四の五の言わずにとにかく止めろ』ですから」と書いてあります。
現場にいない、状況のわからない者が指示をする。東京と福島の距離は電話やカメラなどでは埋められないことが分っていないのです。
現場で起きていることは、現場にいる者しか分りません。このことは、私がブログで何度も書いてきましたが、建築に限らず現場軽視はこの国の全てに蔓延しているのではないでしょうか?

武黒「お前、海水注入は…。」
吉田「やってますよ。」
武黒「おいおい、やってんのか。止めろ。」
吉田「何でですか?」
武黒「お前、うるせい。官邸がグジグジ言ってんだよ!」
吉田元所長は、事故調の聴取に
「指揮系統がめちゃくちゃなんですよ。官邸から電話がかかってきて、十分な会議ができなかった。電話で『四の五の言わずにとにかく止めろ』ですから」と書いてあります。
現場にいない、状況のわからない者が指示をする。東京と福島の距離は電話やカメラなどでは埋められないことが分っていないのです。
現場で起きていることは、現場にいる者しか分りません。このことは、私がブログで何度も書いてきましたが、建築に限らず現場軽視はこの国の全てに蔓延しているのではないでしょうか?
2012年06月28日
6月27日の「整備新幹線とMOX加工場認可」の記事から
6月27日の朝日新聞の記事のトップは、消費税増税法案の記事でした。おそらく、どの新聞も同じでしょう。
ところが、同じ日に整備新幹線の未着工区間、九州、北陸、東北―北海道の3区間の着工の記事とプルトニウムとウランの混合燃料のMOX加工場の認可の記事がありました。記事によると新幹線工事の7割は税金、MOX加工場を申請した㈱日本原燃の株主は9電ですから、われわれの払った電気料金です。
MOX燃料の加工場は、使用済み核燃料からプルトニウム抽出し新燃料を造るのですが、プルトニウムの半減期は約25000年です。人の寿命などはるかに超えます。その工場を、昨年の事故の後で建設の申請をする。その許可が下りてしまう。一体国は何をしているのかと思います。
福島の事故から、1年以上経っても原発をこれからどうするか決めきれない、日本のエネルギー政策の方針を決めれない。決まっていないから今までの法によって工事を勧める。
この二つの記事は、もし、増税の記事がなければトップ記事ではないかと思います。なぜ、同じ日に記事になるのか?認可した経産省原子力安全保安員はドサクサ紛れで報道したのではないでしょうか?
こんな記事が同じ日に出るようでは、野田総理の社会保障のためにという増税は本当だろうかともいます。財源ができたから、工事の認可が下りたのではないでしょうか?

ところが、同じ日に整備新幹線の未着工区間、九州、北陸、東北―北海道の3区間の着工の記事とプルトニウムとウランの混合燃料のMOX加工場の認可の記事がありました。記事によると新幹線工事の7割は税金、MOX加工場を申請した㈱日本原燃の株主は9電ですから、われわれの払った電気料金です。
MOX燃料の加工場は、使用済み核燃料からプルトニウム抽出し新燃料を造るのですが、プルトニウムの半減期は約25000年です。人の寿命などはるかに超えます。その工場を、昨年の事故の後で建設の申請をする。その許可が下りてしまう。一体国は何をしているのかと思います。
福島の事故から、1年以上経っても原発をこれからどうするか決めきれない、日本のエネルギー政策の方針を決めれない。決まっていないから今までの法によって工事を勧める。
この二つの記事は、もし、増税の記事がなければトップ記事ではないかと思います。なぜ、同じ日に記事になるのか?認可した経産省原子力安全保安員はドサクサ紛れで報道したのではないでしょうか?
こんな記事が同じ日に出るようでは、野田総理の社会保障のためにという増税は本当だろうかともいます。財源ができたから、工事の認可が下りたのではないでしょうか?
2012年06月12日
「木造建築の知識不足から間違った判定」の記事から
6月11日の朝日新聞の記事に、昨年の地震で被害のあった歴史的価値の高い建造物を、文化庁が派遣した「文化財ドクター」が、知識不足から間違った判定をしている記事がありました。
記事によると、木と土で造られた建物の知識不足から、直せないと判断したことなどが書いてありました。中にはすでに解体されてしまった建物もあったようです。
また、記事には、近年の建築の教育が鉄筋や鉄骨の教育に重点を置いたため、木造建築の知識が備わっていないことが指摘されていますが、このことは、近年ではなく、明治時代に大学ができてから学校では教えていません(学校では教えてくれない1,2参照)。
学校でなぜ教えないかは、日本の木造技術は大工がずっと伝えてきたため、明治の時に木造は大工の仕事とされ、鉄筋や鉄骨しか学校では教えないからです。先生は教えられませんから「学校では教えてくれない8」に書いたように、工業高校の先生が、大工に弟子入りしたりするのです。
このことを以前に、お客さんに言ったところ、大変驚いていました。
「学校では教えてくれない5,7」に書いたように、パソコンとプレカットの普及は、木造の文化財の判定ができる人を育てる時と場所を奪い、ますます、良い技術者は育たなくなると思います。大工も知らなくなるため、今度どこかで大きな地震があり、木造建築物に被害が出ても間違った判定から、解体される建物が出ると思います。

記事によると、木と土で造られた建物の知識不足から、直せないと判断したことなどが書いてありました。中にはすでに解体されてしまった建物もあったようです。
また、記事には、近年の建築の教育が鉄筋や鉄骨の教育に重点を置いたため、木造建築の知識が備わっていないことが指摘されていますが、このことは、近年ではなく、明治時代に大学ができてから学校では教えていません(学校では教えてくれない1,2参照)。
学校でなぜ教えないかは、日本の木造技術は大工がずっと伝えてきたため、明治の時に木造は大工の仕事とされ、鉄筋や鉄骨しか学校では教えないからです。先生は教えられませんから「学校では教えてくれない8」に書いたように、工業高校の先生が、大工に弟子入りしたりするのです。
このことを以前に、お客さんに言ったところ、大変驚いていました。
「学校では教えてくれない5,7」に書いたように、パソコンとプレカットの普及は、木造の文化財の判定ができる人を育てる時と場所を奪い、ますます、良い技術者は育たなくなると思います。大工も知らなくなるため、今度どこかで大きな地震があり、木造建築物に被害が出ても間違った判定から、解体される建物が出ると思います。
2012年04月23日
「首都直下型地震」の記事から
4月19日の新聞に首都直下型地震の記事がありました。
想定死者が9700人、2006年に発表された6400人の1.5倍、対策を急がないといけないという記事です。
19日の新聞の記事には、東京に被害が出ると日本に限らず世界に影響が出ることが書かれていますが、それほど心配なら、首都機能を移転すべきと思います。
日本のように、政治と経済の中心が一つの都市にあることが問題だと思うのですが、官僚依存の政権では、首都機能移転は記事にもならないようです。地震が来て困るのなら、地震が来ても困らない方法を考えるべきですが、記事を見る限り、現状を維持しつつ対処する、何も変わらないということだと思います。
東京に甚大な被害がでると言うのなら、東京を離れることを考えるべきではないでしょうか?昨年の東北の地震の後、首都機能移転の話題がありましたが、今回はありませんでした。
今年の冬に、東京都を中心に雪が降り、交通機能がマヒしている報道を、NHKも民間放送も朝のニュースで10分近く放映していました。どこの放送局も同じなのでした。
東京で雪が降り、交通がマヒして困るのは、東京に用事がある人だけです。他の人には関係ありません。政治も経済も東京中心のためメデイアも東京中心にしか考えられないのでしょうか?
福島原発の事故の時に、日本に来る外国の人が減りました。週刊誌か何かに書いてありましたが、東京しか都市名を知られていない、東京からしか情報が出ないので、外国では日本中が原発の被害に遭っていると思われているという記事でした。
首都で地震があっても、日本は大丈夫と外国の人に来てもらうためにも、首都機能を分散するべきでだと思います。インターネットなど情報は文章だけでなく映像も簡単に送ることができます。東京が中心でないといけないと考えている人は東京の人だけではないでしょうか。

想定死者が9700人、2006年に発表された6400人の1.5倍、対策を急がないといけないという記事です。
19日の新聞の記事には、東京に被害が出ると日本に限らず世界に影響が出ることが書かれていますが、それほど心配なら、首都機能を移転すべきと思います。
日本のように、政治と経済の中心が一つの都市にあることが問題だと思うのですが、官僚依存の政権では、首都機能移転は記事にもならないようです。地震が来て困るのなら、地震が来ても困らない方法を考えるべきですが、記事を見る限り、現状を維持しつつ対処する、何も変わらないということだと思います。
東京に甚大な被害がでると言うのなら、東京を離れることを考えるべきではないでしょうか?昨年の東北の地震の後、首都機能移転の話題がありましたが、今回はありませんでした。
今年の冬に、東京都を中心に雪が降り、交通機能がマヒしている報道を、NHKも民間放送も朝のニュースで10分近く放映していました。どこの放送局も同じなのでした。
東京で雪が降り、交通がマヒして困るのは、東京に用事がある人だけです。他の人には関係ありません。政治も経済も東京中心のためメデイアも東京中心にしか考えられないのでしょうか?
福島原発の事故の時に、日本に来る外国の人が減りました。週刊誌か何かに書いてありましたが、東京しか都市名を知られていない、東京からしか情報が出ないので、外国では日本中が原発の被害に遭っていると思われているという記事でした。
首都で地震があっても、日本は大丈夫と外国の人に来てもらうためにも、首都機能を分散するべきでだと思います。インターネットなど情報は文章だけでなく映像も簡単に送ることができます。東京が中心でないといけないと考えている人は東京の人だけではないでしょうか。
2012年02月24日
「光市母子殺人事件の判決」の記事から
1月20日に約13年の月日ののち裁判は終わりました。
以前、門田隆将著「なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日」新潮社刊 を読んでいたので、本村さんには「御苦労さま」そしてこれからの被害者のために「ありがとう」言いたい気持ちです。
奥さんと娘さんを同時に失う、しかも、何の罪もない、11か月の子も…殺人をしても「少年法」に守られる加害者、しかも顔も名前も公表されない。逆に、被害者の家族は顔から年齢、ありとあらゆることが公表される。本を読んでいたときに、確かに被害者のことを守る法律はない、社会ではないと思いました。
2000年の判決のあと、本村さんは、「司法には絶望しました。控訴、上告は望みません。早く被告を社会にだして私の手の届くところに置いてほしい。私がこの手で殺します。」「遺族だって回復しないといけないんです。被害から。人を憎む、恨む、そういう気持ちを乗り越えて、また優しさを取り戻すには…死ぬほどの努力をしないといけないんです。」とTVのインタビューに答えたのです。
その時の総理は小渕総理で記者団に「本村さんの気持ちに政治家として答えないといけない。」と決断、3つの法律を通して亡くなります。しかし、この法律の成立が、それまで裁判を傍聴することしかできなかった被害者は、法廷で意見陳述を述べることができるようになるのです
そして、本村さんは2003年に全国犯罪被害者の会の人たちともに、小泉総理に会い「もっと被害者が裁判に参加して、自分の意見を言ったり、公の場で気持ちを打ち明ける場所作らないといけないと思います。」と訴え、それを聞いた小泉総理はすぐに「こりゃいかん。すぐやろう。」と言って、翌年、弁護士会の反対を押し切り、犯罪被害者保護の法律を成立させたのです。
本の中で2000年の判決の直後、TV出演のため飛行機に乗った本村さんに、CAが「がんばってください。」とだるまのキーホルダーを渡した話と事件の三ヶ月後に辞表を出そうとした本村さんに上司の日高さんの言った言葉「この職場で働くのが嫌なら辞めてもいい。君は特別な経験をした。社会に訴えたいこともあるだろう。でも、君は社会人として発言してくれ。労働も納税もしない人間が社会に訴えても、それはただの負け犬の遠吠えだ。君は社会人たりなさい。」は本を読んでいて本当にいい言葉、エピソードだと思いました。
2009年に結婚されていたらしいですね。いろいろと言う人がいると思いますが、私は「よかった、おめでとう」と言いたいです。判決が出たあと、本村さんは一人で生きていけるのだろうか、気が抜けてしまうのではと思っていましたので。一緒にお墓に言ってくれるような方らしいですから、これから幸せになってほしいと思います。
このブログを読んだ方、ぜひ、冒頭のタイトルの本一度読んでみてください。必ず法を守ることが本当に正しいのか、法律も人が作ったもの、完璧ではないということを考えさせられます。
今回の報道を見ても、少年法とか死刑の判決のことが多く報道されますが、事件当時の日本では被害者のことを考えない裁判、報道が平気で行われていたことが当たり前だったこと、本村さんたちの活動で少しは変わってきたことはあまり報道されていません。今回の判決のあとも、本村さんの過去の映像が流れますが、カットして、その当時の状況は報道されないため、なぜこうなったのかよくわかりません。見ていてこんな報道でいいのか「なぜ、23歳の若者が13年かけて闘ったのか」は忘れられていると僕は思っています。
是非お勧めします。2010年に文庫になっています。

以前、門田隆将著「なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日」新潮社刊 を読んでいたので、本村さんには「御苦労さま」そしてこれからの被害者のために「ありがとう」言いたい気持ちです。
奥さんと娘さんを同時に失う、しかも、何の罪もない、11か月の子も…殺人をしても「少年法」に守られる加害者、しかも顔も名前も公表されない。逆に、被害者の家族は顔から年齢、ありとあらゆることが公表される。本を読んでいたときに、確かに被害者のことを守る法律はない、社会ではないと思いました。
2000年の判決のあと、本村さんは、「司法には絶望しました。控訴、上告は望みません。早く被告を社会にだして私の手の届くところに置いてほしい。私がこの手で殺します。」「遺族だって回復しないといけないんです。被害から。人を憎む、恨む、そういう気持ちを乗り越えて、また優しさを取り戻すには…死ぬほどの努力をしないといけないんです。」とTVのインタビューに答えたのです。
その時の総理は小渕総理で記者団に「本村さんの気持ちに政治家として答えないといけない。」と決断、3つの法律を通して亡くなります。しかし、この法律の成立が、それまで裁判を傍聴することしかできなかった被害者は、法廷で意見陳述を述べることができるようになるのです
そして、本村さんは2003年に全国犯罪被害者の会の人たちともに、小泉総理に会い「もっと被害者が裁判に参加して、自分の意見を言ったり、公の場で気持ちを打ち明ける場所作らないといけないと思います。」と訴え、それを聞いた小泉総理はすぐに「こりゃいかん。すぐやろう。」と言って、翌年、弁護士会の反対を押し切り、犯罪被害者保護の法律を成立させたのです。
本の中で2000年の判決の直後、TV出演のため飛行機に乗った本村さんに、CAが「がんばってください。」とだるまのキーホルダーを渡した話と事件の三ヶ月後に辞表を出そうとした本村さんに上司の日高さんの言った言葉「この職場で働くのが嫌なら辞めてもいい。君は特別な経験をした。社会に訴えたいこともあるだろう。でも、君は社会人として発言してくれ。労働も納税もしない人間が社会に訴えても、それはただの負け犬の遠吠えだ。君は社会人たりなさい。」は本を読んでいて本当にいい言葉、エピソードだと思いました。
2009年に結婚されていたらしいですね。いろいろと言う人がいると思いますが、私は「よかった、おめでとう」と言いたいです。判決が出たあと、本村さんは一人で生きていけるのだろうか、気が抜けてしまうのではと思っていましたので。一緒にお墓に言ってくれるような方らしいですから、これから幸せになってほしいと思います。
このブログを読んだ方、ぜひ、冒頭のタイトルの本一度読んでみてください。必ず法を守ることが本当に正しいのか、法律も人が作ったもの、完璧ではないということを考えさせられます。
今回の報道を見ても、少年法とか死刑の判決のことが多く報道されますが、事件当時の日本では被害者のことを考えない裁判、報道が平気で行われていたことが当たり前だったこと、本村さんたちの活動で少しは変わってきたことはあまり報道されていません。今回の判決のあとも、本村さんの過去の映像が流れますが、カットして、その当時の状況は報道されないため、なぜこうなったのかよくわかりません。見ていてこんな報道でいいのか「なぜ、23歳の若者が13年かけて闘ったのか」は忘れられていると僕は思っています。
是非お勧めします。2010年に文庫になっています。
2012年02月03日
福島第一原発の原子炉建屋のカバーの記事から
1月25日と2月1日の朝日新聞に原子炉建屋の放射性物質飛散カバーの工事のことが書いてありました。
放射線の量が多いのでどうやって建てたのかと思っていました、人が近くで作業できないため、通常鉄骨工事に使うボルトを使わない工法が採用されたようです。その工法が、日本の大工が木造建築に使ってきたほぞ加工にヒントを得た工法で、一度、仮組みして現場に搬入して組み建てたそうです。
考えたのは清水建設の印藤さんだそうで、アイデアの秘訣は「手を動かすこと」ということでした。
以前に読んだ記事に、確か建築家吉村順三氏(ブログ 建築は大工が造ってきたが8参照)の弟子の方が若い人がCADの普及でのスケッチを書かない、手を動かして考えないことを嘆いていましたが、物を考える人は共通する言葉、考え方なんだなと思いました。
私も設計のときにCADは使っていません。手で描くといろいろなことが分るから、考えるからです。
放射線の量が多いのでどうやって建てたのかと思っていました、人が近くで作業できないため、通常鉄骨工事に使うボルトを使わない工法が採用されたようです。その工法が、日本の大工が木造建築に使ってきたほぞ加工にヒントを得た工法で、一度、仮組みして現場に搬入して組み建てたそうです。
考えたのは清水建設の印藤さんだそうで、アイデアの秘訣は「手を動かすこと」ということでした。
以前に読んだ記事に、確か建築家吉村順三氏(ブログ 建築は大工が造ってきたが8参照)の弟子の方が若い人がCADの普及でのスケッチを書かない、手を動かして考えないことを嘆いていましたが、物を考える人は共通する言葉、考え方なんだなと思いました。
私も設計のときにCADは使っていません。手で描くといろいろなことが分るから、考えるからです。
2011年12月11日
住宅侵入盗の記事から
金曜日の読売新聞に今年の愛知県の住宅侵入盗の数が11月末までに6432件になっている記事がありました。
内訳は 空き巣(家人がいないときに侵入)4213件
忍込み就寝中に侵入) 1977件
居空き食事中などに侵入) 242件
また、東三河地域は596件で、昨年よりも130件増えたそうです。私のところにも今年、何件か侵入等の被害でガラスの交換や防犯灯の取り付けなどの工事をしました。
6,7年前に侵入盗について警察の方に教えてもらいました。
今の泥棒は、サラリーマンのような格好をしていること、
入っている時間は10分に満たないこと、
必ず、逃げ道を考えていること、
入りやすい家と入りにくい家があること などです。
教えてもらったことなどで冊子をつくり、警察の方に見ていただいたところ、「これなら入られない」と言われ、お客様に配っていますがお客さんの多くの方が内容を見て言われることは
「何でこんなことするの?」
答えは簡単です。「生活のためです。」と答えます。
東三河地域は、いまだに無施錠の家が多く、ちょっと近くまで行くときに鍵をかけない。
必ず鍵をかける、なるべく二重ロックにする、道路から見えない小さな窓には格子をつけるは基本です。
この地方は、非常に道路が良く逃げやすいと言われています。それに加えて、「ウチは入っても盗る物はない」とのん気ことを言っている人が多いです。でも入られてた人は、必ず、「気持ち悪い」と見えない恐怖を語ります。
このブログを見た方は、年末年始に油断しないように。用心に越したことないと思います。

内訳は 空き巣(家人がいないときに侵入)4213件
忍込み就寝中に侵入) 1977件
居空き食事中などに侵入) 242件
また、東三河地域は596件で、昨年よりも130件増えたそうです。私のところにも今年、何件か侵入等の被害でガラスの交換や防犯灯の取り付けなどの工事をしました。
6,7年前に侵入盗について警察の方に教えてもらいました。
今の泥棒は、サラリーマンのような格好をしていること、
入っている時間は10分に満たないこと、
必ず、逃げ道を考えていること、
入りやすい家と入りにくい家があること などです。
教えてもらったことなどで冊子をつくり、警察の方に見ていただいたところ、「これなら入られない」と言われ、お客様に配っていますがお客さんの多くの方が内容を見て言われることは
「何でこんなことするの?」
答えは簡単です。「生活のためです。」と答えます。
東三河地域は、いまだに無施錠の家が多く、ちょっと近くまで行くときに鍵をかけない。
必ず鍵をかける、なるべく二重ロックにする、道路から見えない小さな窓には格子をつけるは基本です。
この地方は、非常に道路が良く逃げやすいと言われています。それに加えて、「ウチは入っても盗る物はない」とのん気ことを言っている人が多いです。でも入られてた人は、必ず、「気持ち悪い」と見えない恐怖を語ります。
このブログを見た方は、年末年始に油断しないように。用心に越したことないと思います。
2011年12月04日
吉田所長ご苦労様
今週号の週刊文春に福島原発で指揮を執ってこられた吉田所長の記事がありました。3月以来ほとんど休みなしで、陣頭指揮を執ってこられてゆっくり休んでいただきたいと思います。
記事では、4月21日に自衛隊と消防の幹部が吉田所長に会ったことが書かれています。その際、自衛隊と消防の幹部から「お互いに様々な責任を背負っていること…。」と言われ、吉田所長は迷惑を掛けたことと東京電力本社からだれもこないので我々だけでがんばらないといけないことを話したときに、自衛隊と消防の幹部はこういったと書いてあります。
「万一のときは、我々が命を懸けても救出します。」
吉田所長は、涙を流したそうです。
この日より半月ほど前、東京電力本社とのTV会議で、現場に来ないで指示だけする本社に対して、吉田所長は「やってらんねえ!」とマイクを投げたことがあったからよほどうれしかったのでしょう。
週刊誌によると現場の職員からは絶大な信頼があったと書かれています。なでしこジャパンの鮫島選手(元東京電力の社員)のユニホームが福島の事務所に飾られていて「ここの女神です」とか言った映像を見た記憶があります。1000人の作業員の作業と生命、現場を知ろうとしない本社と政府の相手、福島原発に吉田所長のような方がいたことは、この国にとって本当に運のいいことだったと思います。
今回の吉田所長の入院について、報道では『私は吉田所長ご苦労様ゆっくり休んでください』と言った素直なコメントを私は聞いた記憶がありません。知らない間に所長を交代していた、どうなっている、入院は放射線の影響ではないなどの記事しかありません。ゆっくり寝ることも出来ない、家族にもろくに会えない、そして激務、おまけに東電本社からは誰も来ない、病気になって当然です。所長の容態を心配するなら、「東電は前線にいる所長が休めるように配慮したのか」となぜ記事にしないのかと考えたら、あまりに腹が立ったのでこのブログを書いた次第です。
途中で入院するのは、現場の責任者として無念だと思います。私も建築の仕事をについてからずっと現場のことを考えていますから、自分を情けなく思って責任を感じていると思います。
春に買った別の週刊誌に所長が病院へ行くために帰宅したことが書いてありました。今回のの入院が放射線の影響でないと私は思っていますが、今まで自宅で待っている奥様やご家族は気が休まる日はなかったでしょう。病院ですが、ご夫婦、ご家族の時間を大切にしてほしいと思います。残した人に任せてゆっくりしていただきたいと思います。

記事では、4月21日に自衛隊と消防の幹部が吉田所長に会ったことが書かれています。その際、自衛隊と消防の幹部から「お互いに様々な責任を背負っていること…。」と言われ、吉田所長は迷惑を掛けたことと東京電力本社からだれもこないので我々だけでがんばらないといけないことを話したときに、自衛隊と消防の幹部はこういったと書いてあります。
「万一のときは、我々が命を懸けても救出します。」
吉田所長は、涙を流したそうです。
この日より半月ほど前、東京電力本社とのTV会議で、現場に来ないで指示だけする本社に対して、吉田所長は「やってらんねえ!」とマイクを投げたことがあったからよほどうれしかったのでしょう。
週刊誌によると現場の職員からは絶大な信頼があったと書かれています。なでしこジャパンの鮫島選手(元東京電力の社員)のユニホームが福島の事務所に飾られていて「ここの女神です」とか言った映像を見た記憶があります。1000人の作業員の作業と生命、現場を知ろうとしない本社と政府の相手、福島原発に吉田所長のような方がいたことは、この国にとって本当に運のいいことだったと思います。
今回の吉田所長の入院について、報道では『私は吉田所長ご苦労様ゆっくり休んでください』と言った素直なコメントを私は聞いた記憶がありません。知らない間に所長を交代していた、どうなっている、入院は放射線の影響ではないなどの記事しかありません。ゆっくり寝ることも出来ない、家族にもろくに会えない、そして激務、おまけに東電本社からは誰も来ない、病気になって当然です。所長の容態を心配するなら、「東電は前線にいる所長が休めるように配慮したのか」となぜ記事にしないのかと考えたら、あまりに腹が立ったのでこのブログを書いた次第です。
途中で入院するのは、現場の責任者として無念だと思います。私も建築の仕事をについてからずっと現場のことを考えていますから、自分を情けなく思って責任を感じていると思います。
春に買った別の週刊誌に所長が病院へ行くために帰宅したことが書いてありました。今回のの入院が放射線の影響でないと私は思っていますが、今まで自宅で待っている奥様やご家族は気が休まる日はなかったでしょう。病院ですが、ご夫婦、ご家族の時間を大切にしてほしいと思います。残した人に任せてゆっくりしていただきたいと思います。