2013年02月12日

「もうひとりのシェイクスピア」を観て~世阿弥を思い出しました

「もうひとりのシェイクスピア」を観に行きました。傑作です

私は知りませんでしたが、結構有名な説で「シェイクスピア別人説」を題材にした歴史ミステリーです。

シェイクスピアの生原稿は一枚も残されていない。シェイクスピアは革手袋職人の息子で当時は字も読めないし書けないのでは。また、1616年にロンドンでなく故郷の田舎で死亡したことは分っているが、その遺言に戯曲のことなど自分の作品のことは何もなかった…ということはシェイクスピア=別人ではという内容です。

この映画ではオックスフォード伯エドワードがシェイクスピアという設定になっています。

シェイクスピアの秘密、当時の王エリザベス1世に秘密、そしてエドワードの秘密に宮廷内の権力闘争、当時の世相が絡み極上のミステリーになっています。特にエリザベスに仕えたセシル親子は、映画の中では悪役ですが実は…。

「なぜ書くの?」という妻の問いに「声が聞こえる」と答えるエドワード、取りつかれたように書き続けるシーン、なんとなく、能の作者世阿弥を思い出してしまいました。世阿弥は、足利将軍家から遠ざけられ佐渡に流されてしまいます。しかし、世阿弥の作品は今も演じられている。良く似ていると思いました。

エドワードが最後にエリザベスに何十年ぶりに会い、自分はエリザベスのためにしたことが実は違い、憎んでいたセシル親子のことをエリザベスが信頼していたと言うシーンは最高でした。

セットなど当時のロンドンの雰囲気、衣装なども文句ありません。CGも使用しているとは思いますが、よく撮った映画と思います。脚本とともに良い作品でした。

「もうひとりのシェイクスピア」を観て~世阿弥を思い出しました




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Posted by まちの大工さん  at 08:27 │Comments(0)映画の話

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