2015年11月07日

「エール」を観て~設定がすばらしい

映画「エール」を観に行きました。フランス映画ですが、一直線のストーリーです。

父母と弟が耳の聞こえない聾唖(ろうあ)者の家族に、たった一人聾唖者でない娘ポーラに天性の歌唱力があり、その才能を開花していくという話です。

映画の中では手話と〈〉で家族の言葉が語られます。ポーラはとにかく忙しい、3人の家族の手話を他の人に話さないといけません。本来ならことばを発したことを繰り返さなくてもいいのですが、映画の中ではそのシーンが映画の鍵となっています。

ポーラが歌が上手なことを、コーラス部の発表会に行っても分からない家族が、ポーラの歌で涙する人を見て初めて知ります。もう一つ、ラストで手話を交えて歌いその歌詞を見て、家族はポーラの気持ちを知ります。
映画の中でポーラは他の家族のために懸命ですが、このラストで家族はポーラにも人生があることを知るのです。

コーラス部の発表会で、ポーラとガブリエルデユオのシーンで音が消え、ポーラの家族が聞いているシーンはいい演出でした。私たちもかすかにしか聞こえない体験ができます。

単純なストーリーに一人だけ聞こえるポーラが歌が上手という設定のおもしろさが加わったいい映画でした。
エール




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Posted by まちの大工さん  at 09:00 │Comments(0)映画の話

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