2011年07月10日

黒沢明の「夢」

福島原発の事故の後、黒澤明のDVD「夢」を観ました。1990年公開の映画です。

「夢」はオムニバス映画、第六話の「赤富士」は原子力発電所が爆発し、富士山が赤く染まりやがて崩れていく話です。

「赤富士」では、三つの着色した霧が流れてきます。
霧は今、新聞などで見るセシウム、ストロンチウム、プルトニウムの放射性物質にそれぞれ紫、黄、赤に着色したと説明しています。映画の中でこの霧は放射線が目に見えないので色をつけた説明していますが、その着色技術を
「知っていて死ぬか、知らないで死ぬかの違いで何の役にも立たない。」と笑われています。

そして、根岸季衣演じる母親は、子供を抱きながら叫ぶ
「原発は安全だ!危険なのは操作のミス!原発そのものには危険はない!絶対に操作のミスは起こさない!と言っていたヤツを許せない。」

黒澤明監督がもし生きていたらこう言うのではと私は思います。
だから、この映画を撮ったのに、なぜ、その時に考えない。」
「今からでも遅くない、この映画を全国で、特に原発のある地域では無料で上映しろ!」
                       


  


Posted by まちの大工さん  at 16:43Comments(0)映画の話