2011年07月18日

名古屋城本丸御殿上棟式に行って来ました3

杮葺き(こけらふき)の様子です。杮葺きは杮板(ここでは秋田杉の板を使用)を何枚も重ねて、竹くぎで止める工法です。屋根職人さんの前においてある小さな板が屋根材の杮板です。

私も杮葺きを葺いているところは初めて見ました。

















杮板の間に銅板が見えますが、杮板10枚に一枚銅板が入れることで銅イオンが杮板の傷みを遅くするそうです。



















外では杮板をつくる実演をしていました。

















杮葺きの断面です。10枚以上重ねて屋根をつくっています。


















杮板を重ねた屋根は軽く地震には向いた工法です。天正時代には大きな地震もありましたから、この御殿を造ったときに採用したのでしょうか。

このような復興工事を見ると、改めて日本の大工技術は世界一だと思います。

今回のような見学会が催され、たくさんの人が見に来て職人の仕事が表に出るのは、同じ職業をする私にともうれしいことです。  


Posted by まちの大工さん  at 17:57Comments(0)四方山話