2015年12月08日
「黄金のアデーレ」を観て~ヘレン・ミレン演じる祖国と戦う82歳
映画「黄金緒のアデーレ」を観に行きました。ナチスに奪われた伯母がモデルの名画をオーストリア政府から取り戻したマリア・アルトマンの実話を元にした映画です。
82歳のマリアと共に戦うのは駆け出しの弁護士ランディ、実は彼の曾祖父母もホロコーストで亡くなっていて、マリアと同様にオーストリアに縁があります。
初めは堂々と戦うマリア、それに引っ張られて渋々仕事するランディですが、映画半ばでマリアはあきらめてしまいますが、その後はランディに引っ張られてついに奪還します。このコンビの関係が逆転していくシーンは◎でした。
映画の中で、マリアの思いでとして過去のシーンが何度映像化されますが、ナチスと共にオーストリア人がユダヤ人を迫害するシーンが多々流れます。マリアは、時と場合によって主義を変えるオーストリア人を非難します。ラストで絵がマリアの元に戻ってくると決まったときに、オーストリア側から、絵をこのままオーストリアから出さないでほしいと嘆願されます。「今まで話し合いに乗ってこなかったのはあなたたちでしょう」と断るマリア、その後、涙を流すシーンは生まれた国、父母と叔父伯母と平和に暮らしていた国と争わなければならなかった言葉にならない虚しさは良いシーンでした。
過去のシーンを上手に入れ、そのシーンが最後の涙のシーンにつながっています。テンポよくストーリーに無駄のない約2時間でした。
マリア役のヘレン・ミレンが、頑固でユーモアを交えて良い演技でした。

82歳のマリアと共に戦うのは駆け出しの弁護士ランディ、実は彼の曾祖父母もホロコーストで亡くなっていて、マリアと同様にオーストリアに縁があります。
初めは堂々と戦うマリア、それに引っ張られて渋々仕事するランディですが、映画半ばでマリアはあきらめてしまいますが、その後はランディに引っ張られてついに奪還します。このコンビの関係が逆転していくシーンは◎でした。
映画の中で、マリアの思いでとして過去のシーンが何度映像化されますが、ナチスと共にオーストリア人がユダヤ人を迫害するシーンが多々流れます。マリアは、時と場合によって主義を変えるオーストリア人を非難します。ラストで絵がマリアの元に戻ってくると決まったときに、オーストリア側から、絵をこのままオーストリアから出さないでほしいと嘆願されます。「今まで話し合いに乗ってこなかったのはあなたたちでしょう」と断るマリア、その後、涙を流すシーンは生まれた国、父母と叔父伯母と平和に暮らしていた国と争わなければならなかった言葉にならない虚しさは良いシーンでした。
過去のシーンを上手に入れ、そのシーンが最後の涙のシーンにつながっています。テンポよくストーリーに無駄のない約2時間でした。
マリア役のヘレン・ミレンが、頑固でユーモアを交えて良い演技でした。