2015年12月17日

「海難1890」を観て~教科書に載せるべき歴史

「海難1890」を観に行きました。1890年のエルトゥールル号の遭難事故と1985年のイラン・イラク戦争の時にテヘランに残された日本人約200人の救出に(日本から救援機が来ないため)トルコの首相が救援機を出したというトルコと日本両国に関る映画です。

エルトゥールル号遭難もテヘランの救出も知っていましたが、映像で見せてくれることに期待して観に行きました。
遭難シーンにそれほど期待していなかったのですが考えていたより迫力があり、期待をいい意味で裏切り良く出来ていました。また、遭難前からのシーンが丁寧で特に船員が日本土産をそれぞれ見せるシーンがありますが、その土産があとで出てきます。石炭が水浸しになり、土産をボイラーに投げ入れるのです。遭難シーンに一花添えたようでした。

テヘラン脱出のシーンも混乱する街のシーンが遭難シーンと同じようにいい出来でした。空港で飛行機に日本人を優先して乗せるとムラトが言うシーンがありますが、トルコの教科書にエルトゥールル号の話が載っているためここにいたトルコ人たちは知っていて日本人を乗せたのでしょう。映画ではそのようなシーンはありませんが、救援機が飛び立ってからトルコの首相の元に国民から首相を称える電話が入ったことからも、教育は本当に大事だと思いました。

テヘランの飛行機が飛び立ち、これで終わりかと思いましたが、ムスタファがベギールの家族のもとを訪ねるシーンがあり安心しました。

これから見る人は最後まで立たないように、エンドロールの終わりに後、現代の日本の子供たちの映像が流れます。是非このシーンを見てください。こういう名もない人たちの行為が、見えない国との繋がりになっているのでしょう。

今年は、「杉原千畝」とこの映画日本とも日本の歴史の一ページのよい映画と思います。

1890


  


Posted by まちの大工さん  at 09:00Comments(0)映画の話